ICTを活用する介護の現場

介護現場の人手不足問題について政府や事業所がしている対策

人手不足問題への対策

政府がおこなう介護業界の人手不足対策

政府は、介護現場での人手不足に危機感をもち、2020年初頭までに介護人員を約25万人確保する目標をたてています。その目標に向けて、「介護職から離職した人材の呼び戻し」「新規参入を促す」「離職を防ぎ、介護職の定着をさせる」の対策を設けています。
政府は、介護職を辞めた人を対象に、再び就職してもらえるよう、就職時に必要な準備金を最高20万円まで貸し出す対策をしています。就職する時必要な経費を支援してくれるので、一度離職した人材を呼び戻しやすい仕組みになっています。貸し出す20万円は、2年間働いた方は全額免除されます。
次に、介護業界の新規人材として、学生や中高年齢者を対象に施策をたてています。学生へのアプローチとしては、介護福祉養成施設に通う学費の貸しつけをおこなっています。卒業してから一定の期間内で介護職につき、5年間続けると学費の返済が免除になります。介護福祉士を目指す学生の後押しをしてくれる制度です。中高年齢者に対しては、福祉人材センターやボランティアセンターやシルバー人材センターなどと連携しながら、介護職につきたい人を対象に介護の研修を実施し、ハローワークを通じて仕事を紹介しています。離職理由で最も多いのは、結婚や出産、育児です。保育施設や代替職員の配置など、子育てと仕事が両立しておこなえる職場づくりをしています。
その他の離職理由で、人間関係の問題や待遇に対する不満は、職場環境の改善を取り組むようにしています。コンテストや表彰制度、認証や評価を推進する制度を設けています。また、重労働の介護職で、腰痛も離職原因のひとつです。身体的不調についての対策としては、「ICT」を導入した施策として介護ロボットの導入を考えています。政府は、人手不足が問題視されている介護現場で働きやすいよう、人材を増やすためや質を確保するために、さまざまな取り組みをしています。

事業所の人手不足の現状と対策

政府の対策として再雇用の促進や新たな人材の確保、介護職への定着させるための取り組みや制度があります。離職を防ぎ、定着させるには事業所での取り組みが重要です。職員が働きやすくなるように「ICT」を導入して職場環境を整えることも大切です。こうした事業所側の努力も介護現場の人材不足に大きく関わります。

要介護者に求められる対策

介護現場で人材不足が問題になっている日本の現状で、要介護者を増やさないことも対策のひとつです。私たちも健康寿命を長くするように、自治体が実施している生活習慣病予防のイベントを利用して、要介護状態にならない生活を心がけることが大切です。

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