注目の集まる2018年の介護報酬改定
注目したい介護業界の動向
「ICT」の情報通信技術の普及によって、介護業界でも活躍が期待されるようになってきました。多くの注目が集まる今、実際にはどのように活用されるのでしょうか。「ICT」がもたらす影響を詳しくみていきましょう。また、2018年に実施となる介護報酬改定についても紹介します。
介護報酬改定による影響
介護報酬改定で変わる介護業界の現状について紹介します。介護報酬とは、介護サービスの対価として介護保険制度により保険と公費から支払われます。介護報酬は、介護施設や介護事業者に支払われ、サービス費用の1割は利用者負担、残りの9割は市町村に対して請求されます。この算定基準は厚生労働大臣が定め、サービスに応じた介護報酬の支給額が決まります。
介護報酬制度は、2018年度から3年ぶりに改定されます。今回は社会保障費の削減や、介護事業所の利益率の高さが注目され、介護報酬引下げ対象の可能性があります。また、「処遇改善」「介護ロボット」「通所リハビリテーション」の項目が新たに追加されます。これらは「ICT」を導入して、介護報酬の全体的な見直しを図ることを目的としています。特に介護職員の負担軽減は、直近で解消しなければいけない課題です。この解決策として、介護ロボットを起用することに注目が集まっています。しかし検証段階のものも多く、導入時期には疑問を呈している人もいます。この疑問には、導入された後の評価が重要になるため、多くの意見が求められています。
「ICT」導入は事業所次第
前回の介護報酬改定時に起きた事業所の相次ぐ倒産の経験から、今回も深刻な問題が起きると予測されています。介護報酬によって成り立つ事業所は、介護報酬引下げによって経営状況が悪化するのは避けられないでしょうか。また、人件費削減、サービス料の値上げは、結果的に離職率を増やす結果になってしまいます。「ICT」の導入により、介護職員の定着率をアップさせ、介護職員の労働負担を軽減することができれば、現状を改善できるかもしれません。
「ICT」を使用したシステムの発達は、介護業務の省力化に貢献することは分かっています。あとはセキュリティ面でも安全性をよりアップさせるために今以上のシステムの開発が必要になってくるのです。この次世代型介護技術は、各事業所が導入に踏み切れるかがポイントです。普及には、まだまだ課題が残りますが、介護報酬が変わるということで注目を集めている今、「ICT」導入に動き出すタイミングといえるでしょう。
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